2008/05/15(Thu)
【本】解剖医ジョン・ハンターの数奇な生涯
解剖医ジョン・ハンターの数奇な生涯
いやいや、すごい本でした。
実在の人物の伝記ですが、何で知ったんだっけ。
ジキル博士とハイド氏の家はこの人の家がモデルになっている
みたいなのをどっかで読んだんですよね。
あと、すごい変人で、ブラックジャックみたいな人だったっていうのと。
で、興味持って読んでみたんです。
予想をはるかに上回るヘンな人ですごい人でした。
時代は18世紀
なんか知ってる世界だなーと思ったら「香水―パフューム―」の時代でしたわ。
抗生物質どころか細菌の観念すらなく
嘔吐と瀉血で病気を治していた時代。
外科医は肉屋と紙一重みたいなものなのに、そんな中で
しっかりとした外科手術をして人を治していた医者がいた、ってわけです。
お金のある人からはふんだくり
ない貧乏人からはもらわない。
稼いだお金で奇妙な動物や植物、はては人間の骨や臓器までに及ぶコレクションを充実させている。
家で珍しい動物をたくさん飼っていて、ドリトル先生のモデルだといわれている。
神様至上主義のこの時代に、進化論にちかいようなことを考えていた。
その考え方のもとになっているのは、大量の解剖。動物も人体も含まれている。。。
ついでにいうと短気で口が悪いけどカリスマ性があり
医学についてはとても真摯で、眼下の人にも丁寧。
奥さんは文学のインテリさんで、自宅でサロンや夜会をひらいちゃったりするような人。
読んでいて、何度「この人ホントに中世の人?」と思ったことか。
とにかく現代的なんですよ。
自分の患者がなくなると解剖させてもらい
自分がした治療のあとがどんなふうになったか確かめさせてもらって
その後の治療に役立てるとか
とにかく瀉血!のこの時代に
メスを入れるのは最終手段で、なるべく温存して患者の自然治癒力にまかせる、とかね。
ぶっちゃけいうと、解剖マニアな部分もあり
そこを追及して活かせたからこそ
あとで地位もついてきた、って感じでしょう。
現実はドラマをこえる、って証明みたいな本です。
中世医学なので、ちょっとグロい表現が最初は気になりますが
それが大丈夫な方にはおススメです。
マジ、面白かったですよー。


