しろまち堂~縁側~

しろまち堂、「倉庫」から「縁側」にブログ名変更しました(もひとつ前のブログ名「基本設定は“上機嫌でGo!”」です)。のんびりペースで、他のブログで書かないようなテキスト記事をちまちまと更新していくことでしょう。ゴンチチ記事や映画記事は『しろまち堂~音楽・映像館~』で、本の記事は『しろまち堂~本館』で更新予定です。あ!『しろまち堂~写真・旅行館~』もありまーす!

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【コミック】高円寺あたり

珍しく連続記事UPですが、自分の中でず~っとモヤっていたコミックで
ちょっと本ブログのほうではムリがあるので、こちらで★

  

著者は西谷祥子さん
わたしが持っているのはリンク先で見られる双葉社の文庫です。

西谷さんの作品って
非常にクラシカルな少女マンガから、女性の価値観の変化を微妙に、かつ細かい部分で反映していまして。
わたしはけっこうなマンガ読みだと思っていますが
この作品の複雑な構造に気づくのが遅く、でもなんとなく気になるものを感じて
けっこう長期間にわたり、繰り返し読んでいました。
自分のリアルタイムとは時代的に多少ズレがあるため
違和感の微妙さがどこなのか?と判明しがたく、気になりながらねちねちと読んでいたわけです。
マンガ作品は普遍的なようでいて、こういう
背景というか空気的な部分も大きいので侮れないですね~★

そしてやっと数年前に
エウレカ!
な勢いで、自分がモヤっていた構造に気づきまして。
それからは作品にそれほど執着しなくてすむようになりました。いやー、長かったw

でまあ
なんでこのタイミングかは実際のところ自分でもわからず
また
誰かの役に立つのか?は、
さらにメチャメチャ不明なんですが
どうも書いといた方がいいみたいなので、長くなるのを覚悟で記事にします。
チラ裏ブログ記事でもいいや、という方は続きドゾーw

ストーリーとしては上京モノ&成長モノでいいと思います。
長野で長い間母子家庭で育った高校生のお嬢さんが主人公。
高校の時期に母が再婚、人生の転機を迎え
将来に向けてのチャンスをつかむ!と、親戚の家で下宿し、よりよい大学を目指すため上京。
そこでの1年を過ごすうち、自分が思ってもみない方向へ人生が転がっていった…
って感じですかね。

連載当時はたしかまだバブル前。全体的に高度成長期ちょいすぎ?でもまだイケドンなあたりでしょうかね。
恋あり、進路の修正ありと、少女コミックと女性誌の狭間の世代を描く目まぐるしい展開とともに
女性の進路や就職状況が変わりつつも、まだまだ<女らしさ>を引きずっていた時代を描きあらわしています。
(4大は上昇志向とみなされ、短大「あたり」がお嬢さんの「まあまあ」なところ、とみなされていた様子)

以下、激しくネタバレ含みながらの感想です。
先入観なしに作品読みたい方は避けたほうがよろしゅうございます。








主人公の未千留は、おっとりしているけれど芯は強く器用で家事全般OK。
人あたりも柔らかく、要するにいわゆる「お嫁さんに最高」なタイプです。
対して親戚宅の同い年の従妹・則子は才媛で勉強全般OKだが家事はニガテというかやる気なし★
仕切りタイプのいわゆる「バリキャリ志向」なタイプでして
このふたりがひとりの男の子をめぐっての恋愛でぶつかってしまうことになります。

真ん中に立つ男・徹は完全に旧式なタイプで
未千留の外見や、いいお嫁さんになりそうなしとやかな雰囲気がモロ好み!
とはいえ未千留は家庭で色々あった分、将来や自分の仕事についても考えるところがあり
「お嫁さん」以外の進路を模索しているのですが。
徹としては、彼女の考えに対しては
好きな子の言うことでもあるし…と、理屈で理解しつつありますが、腑に落ちるところまではなかなか。
旧式な方がオトコはラクですからね~。
ただし、それを表面的な意識でもしっかり認めているので弁解の余地はアリ、かな。

この徹に、則子は小さいころからず~っと片思いしているわけです。

則子はしっかり者と見られていて、可愛らしいとは思ってもらえず…
そう、異性として意識されてないのです。
とはいえ幼なじみですから相当に仲はよく
徹に他の女性を近づけなくてすむポジションを得ていたのですが
未千留に対しては、従妹でもあり、なにより徹のほうが積極的にくどいている…。

それまでの均衡が未千留の登場で崩れ始めるのです。

恋のバトルは1年弱かけて進展します。
受験に対してのヒートアップと恋愛がらみのヒートアップがからまり
なかなかに壮絶★

しかも、大学受験の年齢でもあるため
単純な好き嫌いでだけでは済まず
どう生きるか?そのために進路をどう決めるか?も考えなくてはいけない。
時代として、女性の働きかたというハード部分といっしょに
内面的な考え方というソフトも変化の時期であるため
複雑きわまりないです。

ここでモデル的にあらわされているのが未千留と則子、それぞれの母親。
未千留の母は主婦だったのが、父が未千留の幼いころ亡くなったために
働きに出ることになった女性。
いわゆる「手に職」がなく苦労しています。
一方の則子の母親は美容師。仕事を始めるときは相当に苦労したでしょうが
自分の腕で食べていくことができる、一生ものの仕事を持っています。
ただし、家事に関しては手を抜けるところはぬく主義です。
現在のWMとかなり近い生活ではないでしょうか。

この母親世代に対しての、娘2人が思春期まっさかりなわけですが
娘たちはというと
仕事に関しての傾向と恋愛に関しての傾向が一致してないからヤヤコシイことに★

特に則子のほうですね。
徹にベタ惚れで、隠せなくなって突っ走り始めてからは
勉強は手につかない、もういいの、わたし徹ちゃんのお嫁さんになるの!と
なりふりかまわぬ捨て身の攻撃。

すったもんだの末
徹は未千留に心を残しつつも、則子と婚約。
未千留は自分の希望通りの進路という未来を手に入れるけれど、恋は失ったというラストになります。

ただこれ
ミもフタもない言い方しますと
これ、完全に未千留の自業自得なんですわ…
主人公なのにゴメンですけどさ★

主人公目線で読んでいると、未千留って健気にがんばっているのにかわいそう!っぽいんですが
完全中立の第三者として未千留の行為を取り上げると
やったことの禊がすんだだけ、なんです。
ここに気づいたのがわたしのエウレカ!でした。

そもそも未千留の上京って、
母が再婚して、家での居場所がなくなったように思い、
自分のよりどころを見つけるためだったはず。

だけど彼女が親戚の家でしたことって
親戚の家で、主婦のように振る舞うことで居場所を作り
結果的に則子のもともとのポジションを非常に居心地の悪いものにしているわけ。
もちろん無意識、無自覚ですが
それだけに性質が悪い、とも言えます。

徹に対してもしかり。
最初は「則子ちゃんの好きな人だから…」といっているのに
強引さに流されほだされちゃう。
だけど自分から好きになったわけではないので
なにかあると徹と距離をおくこともできる。コントロール可能な、非常にハンパな恋心なんです。

則子のことを思いやっているのにひどい★
というのが未千留目線ですが
ハンパな気持で則子の真剣な恋をかきまわしているんですから
ひどいのはどっちだ!と、ね。
好かれていることに胡坐をかいているような態度もとっているわけで
かなりヤラシ~イ八方美人っぷり。
余裕のない則子からするとたまらないですよ…。

とまあ
主人公なのにボロボロにけなしちゃいましたが
なんといっても高校生なのでね。
若いはバカいに通じるよね…。
自分がされて嫌だったことを
人にしちゃったんだもん。
やっぱりはね返ってきちゃうんだよ。
未熟で今回は痛い目みちゃったけど、
これを糧にして、次は人を押しのけないでもいい
自分の居場所とパートナーを見つけようね!

てな感じで応援したくなるのは
やっぱり主人公だからなんでしょうかねー?

オトナ読みからすると
主人公世代はみんな青臭いですが
母世代の大人たちが語る言葉はなかなか魅力的です。
思春期、意外と心に響いて考えるときの手助けになるのは
こういった著者からの隠れたメッセージなのかも?と思ったり。

読み返す機会がどれくらいあるかわかりませんけど
時間をかけてわたしにエウレカをくれた作品です。
記念チラ裏的長文紹介記事にお付き合いいただき
ありがとうございました♪





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 [ 2013/11/28 01:30 ]  | TB(0) | コメント(0)
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作る方はかなーり大雑把ですが。

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2007.12.29
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2008.03.21
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マーチは車検が切れるため、車屋さんに渡しちゃったので
ハンドルネームもかえました。
(その後、以前のハンドルネームに戻しました。
あー、しっくりくるわ
しろいまちこ)

2013.2.6
プロフィールアイコン変えました。リロ&スティッチのリロ。
似てるらしいです。前から言われてます、最近も言われましたw

2015.10
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