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【本】クオ・ワディス(中)

2014.11.23(00:56) 550

ちとスローペースですが、じっくりゆっくり読み直すとこうなっちゃうんですね★



内容(「BOOK」データベースより)
傷ついたウィニキウスを一心に看護するリギア。神への愛に身を捧げる人たちの中にあって、それぞれの心に重大な変化が芽生え、やがて幸福の予感が二人を包む。しかし、ネロの気紛れからローマの街は一面の火の海にのみこまれることに…。

著者:シェンケーヴィチ
出版社:岩波書店(岩波文庫赤)

(上)の紹介記事はこちらからお読みいただけます。





この巻の読みどころといえば、なんといってもウィニキウスの転向です。
上巻の終わりくらいから、うすうすは気づいているのですよね。
りギアに惹かれているのは外見だけではなく、彼女のつつましさや愛らしさでもあり
それはキリスト教によって培われたものでもあると。

上巻の終わりから中巻の前三分の一くらいかな?
ウィニキウスは看病が必要な状態になり、リギアをはじめとするキリスト教徒たちに面倒をみてもらい
その中で少しずつキリスト教についてまじめに考えるようになります。
それとともに、リギアを欲望の対象としてではなく
(自分と同じく)尊重されるべきひとりの人間である、とも感じるようになっています。

そうはいっても、今までの年月を自分の欲望で生きてきたわけですので
一足飛びに転向するのはやっぱり無理があります。
このあたりの描きかたがとても丹念。
内心の葛藤や、行きつ戻りつする気持
彼は直情型ですが、素直でもありますから
リギアに対しても、またキリスト教徒の他の人々に対しても
率直に自分の気持ちを伝えます。

まだ信仰するとは言えない、けれど疑っているわけではないし
あなたたちの信仰は尊敬している、というような言葉は
きっとキリスト教徒の人々には真実嬉しい言葉だったのではないかしら。

この物語の中でのキリスト教は、まだ宗教が始まったばかり。
福音書も書かれておらず、口伝えで信徒が増え始めている時代ですので
宗教的コミュニティ、くらいの感じで読んだ方がよさそうです。
十二使徒がリアル登場人物なのがすごいといえばすごいですが
普通の血肉の通った人々です。
静かに語り、教えを広める素朴な様子に
この人柄が信じる人々を増やしたのだな、と感じ入ります。

ローマはネロという傍若無人な皇帝をいだき
不安定な日々を送っています。
寵臣のペトロニウスでさえ、死刑を受けないとは言い切れないほどの
立場のもろさ、不確かさ。
ペトロニウスはパウロに指摘されても自分の考えを変えるとはいいませんでしたが
女性の貞節について語られた瞬間は、エウニケのことを考え
思うところがあったのではないかしら。

そう、上巻で少しだけ話したエウニケ。
ペトロニウスに思いが通じたようです。
このふたりの恋が始まった場面が書かれていないのが残念で仕方ないのですが
上巻ですでにペトロニウスはエウニケの思い人は誰だ?と気にしていましたから
相手が自分とわかりまんざらでもなく、
やがてその一途な愛情と貞節さに戯れの恋ではなくなったのかしら、などと。

エウニケは本当に可愛らしくてわたしのご贔屓なのです。
愛情が服着て生きているってくらい
ペトロニウスに対しての好き好き大好きしか感じられない。
ペットの犬っぽい愛らしさと言ったら失礼になっちゃうかしら?
ローマは不安定で、キリスト教はちょっと理屈っぽかったりするので
単純な愛情が読んでいて息抜きになったりするんですよね。

そう
上巻はハーレクインから追走劇になっていったのですが
中巻はロマンスが成就したとはいえ、かなりのプラトニックかつ思考的。
面白くもあるが小難しくなったともいえるので
ロマンスはこのペトロニウスとエウニケでゆっくり味わっていただくのがいいでしょう。

歴史ドラマは終盤のローマの火事で。
このあたり、ネロがナチュラルに常軌を逸していますので
ちょっとホラーっぽくもあります。
また
ペトロニウスが機知をひらめかしすぎてバランスを崩したかも?でもあり
下巻はどのようになるのか?
知っていても、やっぱりドキドキするのです。

ローマとキリスト教の行方を
そして二組の恋人たちはどのようになっていくのか?
楽しみに下巻を読み進めてまいります。

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